枝ごとの役割と芽摘み。 臥39-41は小樹の樹作り途中の素材と、伊勢ネズミサシの小品の2点。 いずれも古く山採リされた好樹である。 写奥①の斜幹体のネズミサシは左右25㎝。 さらに大型の持ち込み樹の改作か、樹弊を落した時期を経ての作り直しの時期があったようである。 骨格部分は写其の裏面側をイラスト宜40)の両方を見ると大体見当がつく。 中品樹あたりの改作かとも考えられる太幹でサバ幹になっている。 前述のように(F34)作者のお客さんは、このような素材から数年で相当の枝の作りにまで持っていくペテラン。 プロも一目置くこともある得憲の分野である。 特にネズミサシのガレ気味の樹からの回復や、①のネズミサシのような枝の作りにかかった段階の仕立てのうまさには定評がある。 鉢植えの樹作りを手掛けるペテランでも素材の初期から展示会まで(校の仕上げまで)一貫して得意とする人は少なく、それぞれに好みの分野がある。 入が見放したような棚下にある素材から改作してしまう技術家と、骨格作りに集中する人とは別の興味で鉢植えをみていることがある。 アマチュアでもそれぞれに得意の分野があるのはよいことで、例えば細い挿し木苗から長い持ち込みの味を作りたいと考える愛好家に国風展の樹のような重々しい姿は似合わない。 お互いに作れないというのでなく鉢植えは趣味家が本当に自分に合ったスタイル只見方)を楽しむもののようである。 |