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秋のみのり


これ秋のはな

杜松や真柏は神や舎利のできる代表的な樹種です。

白然の木でもこれら裸子植物(杜松、真柏はヒノキ科ビャクシン属)の多くはすさまじい舎利や神を見せています。

これら樹種の盆栽では、神や舎利の豊富さ、その形態、神の木質(堅さ)などが観賞上の重要なポイントになります。

種木養成中の若木では神の有無にこだわる必要はありませんが、不要な枝を切除するときは枝は付け根から切り取らず、多少のゆとりをもって切り、その部分を神にするのが当然です。

ここで取り上げた素材のように、幹を途中で切断して挿し木する場合、その頂部を天神にして古木大木の相を表塀することができ、また、小萌を立てて樹芯の交替の相を表現することもできます。

美濃では山杜松(ヤマネズ)はせいぜい山の境界線に用いられる程度だった。

所有権のトラブルを防ぐためくクズ木として選ばれたのであります。

山道を通るため枝が切り払われたその歩行のための<剪定>が、下芽を吹かせ幹味の妙を生む、結果的に盆栽の素材として採取されました。

素材があらかた採り尽くされた現在、残された山杜松は、ひっそりとした自分の時を再び刻みつづけているかのようだった。


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