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花のおもい


dahlia

或るものは石地に落ち、或るものは心なき勤物の足下に踏みにじら拠る。
'否、大多款は期待された条件に出遼わずして、闇から闇に葬られ去って、我々が美櫛名木として仰ぐ ところのものは、いわゆる七を七十倍もした淘汰の機会を潜りぬけて来て、辛うじて安住の地を見出したところのものである」「事実は厳として右のごとき場含、一粒の種子を、一本の薗を、自然のあらゆる荒々しい影響から守ワ育てる我々のいとなみは、何故に誹静されねばならないのだろう」宅樹石■所収] この能勢氏の言葉は、いわゆる愛盆家の心理をよく代弁している、といえよう。
つまり能勢氏は、おじいさんの植木はいじめなのではない暗逆に、淘汰のきびしい自然の粂件のなかから、人の手にうつして、愛情をもって育て、美嵐名木に仕立てあげるもので、それは、むしろ、植物愛なのであるーと、反論されているのだ。

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