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花のおもい


dahlia

たしかに-おじいさんの大切な植木には浅い鉢に植えこんだものがおじいさんの大切な植木とは、あまりにも外形的見解である回しかし、当時、いわゆる花舟園芸品はおおむね際い錐に植えられていた事実を思うと、この定義はこうした時代的背景のもとに理解されねばならないだろう。
おそらく、明治時代中期以降においても、まだ、こうした見縣が一方にはあったにちがいない。
この点、おじいさんの大切な植木の芸術化を意欲陶に推進した先覚者たちーたとえば、一歩すすんだ見解をしめしていた。
「いわゆるおじいさんの大切な植木なるものは、蘭、菊、万年青、朝頃のごとき、ただ花香葉色を観賞する鉢物とは異をり、車木竹石の類を以て、天然の景致を尺寸の盆裡に趣向し、商尚の意匠に成れる一種の美術、幽雅の風趣を呈する一幅の活画として愛玩するを指すのである」。

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