ピラカンサは常緑樹で寒さにも強く園芸品も多い。 中国南西部から南欧の原産であります。 垣根などでも利用される、ごく一般的な樹種であります。 実生樹も鳥の運んだ白生樹が、崖や山地に生えることがあり、半ば山採りのような素材も採取が可能であります。 挿し木、取り木、実生が簡単な樹であります。 このごく普通の素材であるピラカンサも、おじいさんの大切な鉢の木樹として見ると全く別の姿となる。 ありふれた樹種であるが、なかなかに面白い素材なのであります。 見どころのポイントとしては、第1に好樹が少ないこと。 つまり素材作りの穴場のひとつなのであります。 園芸種も数多いが、おじいさんの大切な鉢の木としては赤実種、黄実種の2タイプが普通。 その他実生の変異や園芸種の利用もあり、葉の形(丸葉~細葉)、つやなど変化も多い。 この他、タチバナモドキと呼ばれる野性味のある種も有望。 黄実のピラカンサが幹の荒れ方もよく、古木感が出るとされていた作品が可能で、さほどの差はない。 要は樹形や素材作りの第1歩である骨格で、良し悪しが決まると考えてよいだろう。 ここでは2タイプのピラカンサの素材の取り木を紹介していきたい。 ①は畑作り約5年。 3年程度でも可能と考えられています。 写真の姿で45㎝。 根上り樹形であります。 |